北方館だより


北方領土の日と2年ぶりの流氷接岸


                                                                       
2008北方領土の日根室管内住民大会
2008北方領土の日根室管内住民大会

 「北方領土の日」の2月7日、領土返還運動原点の地の根室では市総合文化会館で根室管内住民大会が開かれ、元島民や返還運動関係者ら1,000人が1日も早い領土返還を訴えました。
 根室市の長谷川俊輔市長は、「ロシアは領土問題の最終的な解決を望んでおり、ここ数年が勝負で、今こそ返還運動の盛り上がりが必要。」と強調し、5月に予定される福田康夫首相の訪ロで解決の糸口が見つかることに期待感を表明したのに続き、政府を代表して小池正勝外務大臣政務官の挨拶、来賓からの激励とメッセージを受けた後、3世代それぞれの決意表明のなかで国後島の元島民、和泉公夫さん(84)=根室市在住=が「われわれに残された時間は少ない。怒りと返還への希望の声を全国に発信する。」と思いを述べました。
 式典の最後は、千島歯舞諸島居住者連盟の青年部員が四島の名前を1つ1つ上げながら全員でシュプレヒコールを繰り返し、鉢巻きにたすき姿で「ロシアは北方領土を返せ」、「国民世論を盛り上げよう」などとこぶしを突き上げました。
 続く弁論大会には管内の中学生9人が出場し、次代を担う後継者たちが北方領土問題や返還運動に対する考えを堂々と発表し熱弁を振るいました。
 また、同大会に出席した小池正勝外務大臣政務官は、大会終了後に納沙布岬や北方館から北方領土を視察し、目の前に広がる歯舞群島や国後島の北方の島々を望みながら、根室市長や関係者から最近の四島情勢などについて説明を受けると、政務官は改めて北方領土の近さを実感されるとともに、領土問題の早期解決及び返還運動の更なる推進の重要性を確認しておりました。
 2月の北方館での領土視察は、小池政務官のほか各官公庁、北方領土返還要求愛知実行委員会、北海道洞爺湖サミットプレスツアーなどの方々が訪れ、北方領土問題に対しての認識や返還運動への理解をより一層深めておりました。
 このような国内外の多くの方々の視察や取材が、北方領土問題に対する関心と国内・国際世論の高揚に大きな役割を果たしていただけることを願っています。
 また、11日午前9時、根室測候所は根室海峡で、流氷を肉眼で確認できる「流氷初日」を観測したと発表しました。
 昨年は、暖冬の影響で16年ぶりに流氷が観測されなかったため、2年ぶりで平年より2日早い流氷初日となりました。
 流氷は北寄りのやや強い風に流されて南下、14日正午頃に納沙布岬に接岸し、一部は珸瑤瑁水道からゆっくり太平洋に流れ出しており、北方館を訪れる観光客からは、青い海と日差しを受けて輝きを増した流氷の白い帯との美しいコントラストや、オオワシ・オジロワシなどの飛来に「素晴らしい光景だ」といった歓声も聞こえ、盛んにカメラのシャッターを切る姿が見られます。
 
 【2月入館者数:3,452人】

(文:米谷隆北方館館長)



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