北方館だより


新年の決意と北方領土視察研修

                                                                       



北方領土返還要求三重県民会議現地視察研修
 

 

  

 1月に入った根室は、3連休初日の10日から太平洋上で急速に発達した低気圧の影響で風雪が強まり、11日も一部の地域で停電や交通機関の乱れなどで成人式出席のための帰省客や行楽客、市民に大きな影響を与えました。

 釧路地方気象台によると、10日から11日にかけての降雪量は市街地で10センチ、郊外地では24センチを記録し、11日未明には最大瞬間風速28.6メートルを観測しました。

 この影響で、国道と道道に通行止めが相次ぎ根室中標津空港を発着する飛行機も欠航、市内では11日午前11時過ぎから約460世帯が2時間から2時間半の停電となりました。また、同日開催予定の成人式も順延されるなど根室の3連休は出鼻をくじかれる荒天に見舞われました。

 一方、新しい年を迎えた根室では、新年交礼会や初せり式、消防出初式、どんど焼き、成人式などの初春の行事が相次いで開催され、それぞれの立場で飛躍する決意を新たにしました。

 5日の市総合文化会館での「新年交礼会」には、経済界などから140人が出席して行われました。長谷川俊輔市長は年頭の辞で、「今年3月ごろに予定されているロシアのプーチン首相の来日をはじめ、日ロ間で首脳レベルによる会談を頻繁に行うことが確認されている。北方領土問題はここ1~2年で必ず動き出すと確信している。返還要求運動の原点の街として、しっかりと北方領土返還への願いを全国に発信していく。」と強い意欲を示しました。

 悪天候で順延した「成人式」は、12日同館で開かれ、振袖や羽織袴、スーツ姿で出席した244人の新成人が門出を祝いました。

 両親や関係者130人が見守る中、オープニングのアトラクションでは、新成人の一人である山形恵祐さんら「ねむろ太鼓保存会」メンバー9人による勇壮な演奏が行われ、続いて、市内で小中学校時代を過ごした京都の芸妓、菅野里咲(芸名・ふく尚)さんが、日本髪、黒を基調にした和服姿で、芸妓が成人になったときに踊るという「寿三社」をあでやかに披露しました。

式典では、長谷川市長や来賓の方々から「目標に向かって努力を重ね、心豊かな人生を送ってください。」などのエールや祝辞を受け、新成人代表の遠藤勝浩さんと小田桐萌さんが「北方領土返還に向けて若い力を発揮するとともに、良き伝統と文化を継承し、活力と潤いのある根室を創るため努力します。」と力強く誓いました。

 また、「北方領土返還要求三重県民会議」(中村進一会長)の一行17人が、昨年に続き現地視察研修のため根室市を訪れました。

 三重県と北方領土は、第二次世界大戦中に県出身者で組織された守備隊が歯舞群島に駐留したことや、ロシアから帰還した漂流民・大黒屋光太夫、江戸時代末期の北方探検家・松浦武四郎の出身地としても歴史的な繋がりを持っています。

北方領土返還要求三重県民会議は、22日に根室入りし、北方四島交流センター(ニ・ホ・ロ)を見学、また、宿泊先の根室グランドホテルでの元島民との懇談では、元島民の北方領土に対する切実な声に熱心に耳を傾け交流を深めました。

翌23日には低気圧の接近で強風が吹き荒れ、海上には海霧がかかるなどあいにくの天候の下で納沙布岬や北方館から日本固有の領土である北方の島々を望みました。海霧に霞む歯舞群島の貝殻島や水晶島などの島々を目の当たりにし、その近さを実感するとともに、北方領土問題について認識を新たにしておりました。

一行はこの後、市役所を表敬訪問し、長谷川俊輔根室市長から北方領土問題の経過や原点の思いなどについての講話を聞くとともに意見交換を行い、一日も早い北方領土の返還実現のため、より一層の国民世論の高揚が必要であることに理解を示しておりました。


【1月入館者数:2,975人】

(文:米谷隆北方館館長)



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