北方館だより

チシマザクラ開花宣言と修学旅行

                                                                       


静岡県浜松市北部中学校修学旅行
 

 

 5月に入り、ゴールデンウィーク期間中の根室は、比較的天候にも恵まれ、全国各地からの観光客らで賑わいを見せていました。北方領土が間近に望める納沙布岬の北方館では、6,300人を超える入館者を記録しました。

 大型連休序盤は、ぐずついた天候が続きましたが、2日からは晴れ間が広がり、気温も上昇しました。最高気温は7月下旬並みの20度前後で、春を飛び越して夏を思わせる陽気となり、多くの人出がありました。北方館の入館者集計では、4月29日から5月5日までの7日間で6,312人、1日平均では902人となり、昨年の887人を上回りました。今年は、マイカーによる家族連れが多く、天候にも恵まれたことで岬を訪れる観光客がやや増えたものと思います。

 また、根室測候所は、18日、平年より2日早く根室市でサクラの開花を観測したと発表しました。この日は朝から晴天に恵まれ、最高気温は平年を5.2度も上回る17.1度となりました。陽気に誘われるように測候所敷地内にある標本木のチシマザクラは、淡いピンク色のつぼみを開き、技術専門官が宣言の基準となる5輪以上の開花を確認しました。根室のサクラは、サクラ前線の終着点として知られていますが、今年は、釧路と稚内でまだ開花宣言が出ていなかったため、「遅咲き日本一」とはなりませんでした。

 根室測候所によるサクラの開花宣言は、昭和35年から始まり、今年でちょうど50年になります。同測候所は、10月から無人観測施設となることから、職員による最後の開花宣言となり、来年以降は、根室市観光協会などが引き継ぐことを検討しています。

 一方、国が提唱している「北方領土を目で見る運動」の修学旅行等誘致事業で、今年度第1陣となる静岡県浜松市の北部中学校77名が20日に根室入りし、納沙布岬を訪れ、北方領土学習を行いました。

 一行は、前日の宿泊地となった厚岸町で、元島民の講話を聞き、納沙布岬を訪れました。当日の岬はあいにくの天候で曇り、海上は濃霧で、目の前に広がる日本固有の領土である北方の島々を見ることが出来ませんでした。しかし、当館職員の話を熱心に聞き、北方領土問題に対する理解を一層深めました。内閣府の委託事業として、修学旅行等誘致事業に取り組んでいる北隣協事務局(市北方領土対策課)では、今年度も昨年並みの10校、約1,200人の規模で誘致を計画しています。


 【5月入館者数:13,677人】


 

 



(文:米谷隆北方館館長)



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